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銀行と交渉する際に役立つ「交渉記録」
(月刊「企業実務」2012年6月号より)

 銀行との交渉をする際、「交渉記録」を残しておくことは、後々の取引の際に役立つ貴重な資料となりえます。ここでは、この「交渉記録」を残す意味について考えていきましょう。

 交渉記録を作成する最大の目的は、既存取引や新規取引の融資姿勢を把握するとともに、今後の銀行取引、資金調達にいかすことにあります。

 各行の現在の融資姿勢は、交渉の中で銀行員が話す内容や言葉のニュアンスからわかってくるものです。たとえば、今までは「借りてください」と言っていたのに、それを言わなくなった。借り入れを申し込むと「前向きに検討させてください」という言い回しに変わってきた−文字にしてみると、ニュアンスの変化が見て取れるでしょうか。「借りてください」が「前向きに検討」となった、すなわち、自社の評価が少し下がってきていると考えることができるでしょう。

このような変化は、実際の交渉の場ではなかなか気づかないものです。また、各行の交渉経過を継続して記録することで、それぞれの融資姿勢の違いも見えてきます。

 また、いつも必ず経営者が銀行と交渉できるとは限りません。経理担当者と銀行との間で行われることもままあることです。その後担当者は、経営者に対して交渉内容を正確に伝える必要があります。その際、書面での記録があると報告もスムーズに行えます。また、その書面に要望やミーティングの際に話した内容まで書き込めば、次の交渉の時にいかすこともできるでしょう。いうまでもなく、今後の交渉に備えて経営者と経理責任者の意見を摺合せ、認識を一致させておく必要があります。

 では、どのようなことを記録しておくとよいのでしょうか。

 基本的な記録事項としては、面談日時、次回面談予定日、面談場所、面談者(銀行側・自社側)、記録者、そして面談内容になります。

  面談内容の記載ポイントとしては、できるだけ「客観的に」書くことが大切です。自社に都合のいいように解釈する、不都合なことを書かない、といったことがないようにしましょう。社内資料なのですから、飾っても意味がありません。歪曲された記録は、今後の銀行取引に支障をきたす場合もあります。

  銀行との交渉は主に借入申込になると思われます。自社の借入希望や条件、それに対する銀行側の発言や反応、提出資料などを記載します。

  特に提出資料については注意が必要です。銀行に借入申込すると、決算書、直近の試算表、資金繰表、事業計画書、受注明細一覧表、金融機関取引一覧表など、必ず何らかの資料の提出を求められます。これらの資料を速やかに作成・提出しないと、融資審査がスムーズに進められず、最悪の場合、借入希望日に間に合わないことがあります。必要な提出資料については、必ず面談の最後に再確認し、記録しておきましょう。

  このような交渉記録を残すにつけ、重要なことは、まずはメモ役に専念しないことです。重要なポイントについてメモを取るのはビジネスにおいて基本姿勢ではありますが、交渉の一部始終をつぶさに記録しようとすることは、銀行側の心証を悪くする可能性もあります。「交渉」=「会話」です。きちんと相手の目を見て、言葉のキャッチボールをしましょう。

 また、ICレコーダーで録音などはすべきではありません。相手が警戒して、本音で会話ができなくなる可能性があります。録音を言質として交渉をしようとする企業に対して、銀行が積極的に取引を継続・拡大しようとは考えないでしょう。交渉において何より大事なことは、互いの信頼関係であることを忘れないでください。

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